解説 新北九州信用金庫と文書偽造疑惑 付録1


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確かに借入申込みは撤回されていた。

撤回の事実
貸付金(2)と貸付金(4)に関わる抵当権設定金銭消費貸借契約の撤回に関する議論において、これまでは、「撤回の意思表示を行ったかどうかは不明」という態度を維持しながら、印鑑の偽造、署名の偽造、そして、契約が正式に締結されていれば存在するであろう書面が不備であるという事実(もしくは可能性)を根拠に、「撤回の意思表示を行った可能性が高い」との結論を導き出してきた。

そして、その結論の蓋然性は充分満足のいく水準ではないかと思われる。

しかし、訴訟においては、このような間接的な手法にとどまらず、直接的に撤回の事実を立証する証拠が提出されていた。これが、乙第1号証(図AI1.)と乙第2号証(図AI2.)である。

玉江さんは、店舗リース業を営んでいた当時、問題の貸付金(2)と貸付金(4)との契約が締結されたとされる時期に、沖縄県の店舗経営者から物件の引き合いが2度ほどあったと語っている。そして、その店舗を準備する資金として新北九州信用金庫に借入の申込みを行ったとのことである。しかし、二度ともその沖縄県の経営者からの引き合いがキャンセルとなったため、信金側に打診していた借入申込みも撤回することになったそうである。

そのときに、玉江さんは、借入申込書の返却を依頼し、返却された申込書に撤回されたことを示す×印を大きく鉛筆で記したと語っている。しかし、返却されたはずの書面は信金側では、撤回を無視してその書面をそのまま使用して借入の事実が存在するかのような偽装を行ったと玉江さんは主張している。

いままでの議論と、これらの書証を見比べるならば、借入撤回の意思表示の存在が、蓋然性にとどまらず事実であった、とご納得いただけるであろう。

図AI1. 乙第1号証 貸付金(2)の撤回を示す×が大きく書かれた借入申込書

裁判所から取寄せた証拠資料綴りの書面では、×はあまりよく見えない。
玉江さんから提供された画像データのγを調整したところ、
×とともに海野という文字がハッキリ確認できるようになった。


図AI2. 乙第2号証 貸付金(4)の撤回を示す×が大きく書かれた借入申込書

裁判資料では、×は全く見えない。
しかし、γを引き下げると確かに×が全面に書かれていて、
「菅原」(萱原の意味か?)という文字が書かれていることが観察される。

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