| 目撃者は語る。(その1) |
| 会話録の9ページ目には、次のような会話が記されている。 H それでね、一つお聞きしたいんだけど、印鑑を物すごくくまなく、こうルーペとかで調べるけど、なかなかできないんですけど、例えは銀行印はあったって言ったよね。銀行印は象牙であったと。実印があったということは見てない。 E 見てない。一本しか見てない。白いあの印鑑しか見てない。これは玉江さんの実印を僕が預かってるからねっていうのを海野さんから私は… H だから、海野さんはそれを実印と思ってたわけでしょう。 E そう。で、印鑑証明書と違いますと言ったんで慌てただと思います。委任状に押してあるのと違ってたから。 H それは五百万のあれをするときでしょう。 E うん、するとき。 H じゃ、それまで実印は結局は絶対なかったんですよね。例えばつくったとしても実印はなかったということでしょう。 E うん。 玉江 ははあ、なるほどね。 |
| 目撃者は語る(その2) |
| この「白い印鑑」に関して会話録の19ページに次のように記されている。 玉江 これが菅原、この字。この字、管原。 E うん。何かこうちょっとある字。 H じゃ、この借入申込書というのはほとんど彼が書いてるような嫌いがあると。 玉江 これね、三枚あるでしょう、三枚、同じやつが三枚。ね、いい。一番目は名前が書いて、下準備ができた、印鑑もない。二番目は、印鑑も書いて名前も書いた。 E この印鑑、この印鑑。この印鑑が実印って私は言われた。 玉江 この印鑑。 E うん。この印鑑が置いてあった。言ったやん、この印鑑が実印です…… H だから、銀行印をね・・・ |
| やはり、印鑑は偽造されていたのか? |
| ここから、告訴状にある通り、次のことが判明する。 1)新北九州信用金庫本店次長海野頼光氏は、白い印鑑をEさんに見せた。2)そして、その印鑑は玉江さんの実印であると言っていた。3)しかし、その印鑑は実印ではなかった。4)Eさんの見た印鑑は、玉江さんの銀行印と同じ印影のものであった。さらに、よく知られている事実として、5)玉江さんの銀行印は、木でできた柘植(つげ)製の印鑑である、この点を総合すると次ことが明らかになる。 1.玉江さんの柘植製の銀行印が存在する。 2.海野氏がEさんに見せた玉江さんの銀行印と同じ印影をもつ白い印鑑が存在する。 柘植製の銀行印が玉江さんの真正な銀行印である。すると、Eさんの目撃情報が正しいと仮定するならば、新北九州信用金庫の関係者の誰かが、玉江さんの銀行印を偽造したと判断せざるを得ない。しかも、当事者の一人の海野氏がその印鑑を持ち歩いていたと判断せざるを得ない。 |