解説 新北九州信用金庫と文書偽造疑惑その2(4)


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−遂に真実が明らかにされた!−

署名はあとから書かれた
青い顔料で書かれた「玉江峰子」の上を黒のボールペンでなぞっていることがハッキリと見て取れる。(図7.)なるほど、スキャナーだけでは、一見したところ青の顔料と黒インクの重なりの上下関係は、容易には識別できない。しかし、黒インクの薄いところからは、青の顔料が見え、黒インクの濃い部分では、顔料が見えないことは観察される。これは、青の顔料がインクの下にあるため、インクが濃い場合には、顔料がインクに遮蔽されて見えなくなり、一方、インクが薄い場合には、インクから顔料が透けて見えるのだと考えることが出来る。従って、黒インクは青の顔料の「上に」書かれていると推定することが出来る。逆にいえば、誰かが偽造の証拠を捏造するために後から、手形原本に青の筆記具を用いて「玉江峰子」と書き加えたとは推定出来ない。

図7.青の「下書き」は、後から書き加えられたものではない。

平成2年3月6日振出の約束手形は、偽造された文書である
玉江さんにとっては、署名の際、青の筆記具による下書きの必要性はない。一方、人は文字や文章を書く際、特別な場合を除いて、下書きを必要としない。下書きを必要とする場合とは、文字の書体を特別に整えようとする場合である。当該署名は玉江さんの筆跡とよく似ている。故に、この署名は、玉江さん以外の第三者が玉江さんの署名を模倣するために、下書きの上をなぞったものと推定するべきである。

以上より、
平成2年3月6日振出の約束手形は、偽造された文書であると言うことが出来る。

本手形は、玉江峰子さんと新北九州信用金庫との間の手形貸付契約に際して発行され、裏面の償還済印の日付が2年7月11日であることから、その時点まで新北九州信用金庫の管理下に置かれていたものである。さらに、乙10号証中No.544として当該手形貸付に対応する新北九州信用金庫 本店営業部発行の融資取引計算書も存在する。これらの事実を考慮すると、玉江さん以外の第三者で玉江さんの署名を模倣する人物とは、新北九州信用金庫の関係者であると推定することが、自然である。

かくして、新北九州信用金庫によって、玉江さんの印鑑ならびに玉江さんの署名が偽造された可能性が高いことになった。それ故、新北九州信用金庫側が提出した証拠資料類は、その信憑性が疑わしいと言うべきである。
従って、このような疑わしい書証類に立脚して下された福岡高等裁判所の判決の理由もすこぶる怪しいものと考えざるを得ない。

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