解説 新北九州信用金庫と文書偽造疑惑その2(7)


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割印は無く代わりに手書きのサインがある
印紙上の割印の代わりに書き込まれた手書きのサインを拡大すると、次ぎのとおりである。

図10.印紙上のサイン
前記の日付の「10」は、かなりかすれた様子がうかがえる。恐らく、ボールペンからのインクの供給が良くなかったと考えることができる。一方、こちらのサインはあまりかすれた様子がない。試みに、署名中の「江」を次の図に示す。この署名の「江」は、若干かすれている。

このサインを書き込んだ人物は、その時には、銀行印を持ち合わせていなかったことになる。玉江さん本人が書き込むことは不自然である。銀行印を使用しない理由は無い。信金に出向く場合、銀行印を携帯しないとは考えにくいし、万一、所持し忘れても当時の玉江さんの住まいと信金とは、4m道路をはさんだ真向かいであり、歩いて一分もかからない距離にあった(図12.参照)。銀行印を取りに戻ればよい。押し忘れた場合でも、玉江さん宅へ職員が訪ねていっても手間はかからない。

一方、玉江さん以外の人物がサインしたとすると、説明は容易である。玉江さんの偽造印を保持している人物とは別の人物がこのサインを行ったと考えればよい。既に、署名の偽造された手形が発見された現在、当該事件には、複数の人物が関与し、署名を偽造する人物、印章を管理する人物など、複数の人間が役割分担していたと解釈する方が、自然ではないかと思われる。


図11.署名中の「江」
図12. 平成二年当時 玉江さんの住まいと信金とは4m道路を隔てた
真正面であった。印鑑などを携帯し忘れたとしても取りに戻る手間はかからなかった。


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